平成28年度冷凍2種(学識過去問題)と上級冷凍受験テキスト解説

平成28年度冷凍2種過去問題と上級冷凍受験テキスト解説その3
こんにちは!まるです。

学識は公式を覚えれば簡単に解けますので、計算問題を載せていません。

平成28年度冷凍2種学識過去問題と上級冷凍受験テキスト解説

学識試験問題3~10問

問3 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、圧縮機について正しいものはどれか

イ 二段圧縮一段膨張冷凍装置では、低段側圧縮機の吸込み蒸気の比体積が高段側圧縮機の吸込み蒸気の比体積よりもはるかに大きいので、低段側ピストン押しのけ量は、高段側ピストン押しのけ量の半分以下になる

ロ スクリュー圧縮機は、圧縮の機構上、吸込み弁と吐出し弁を必要としないが、停止時に高低圧の差圧でロータが逆回転するので、その防止のために、吐出し側に逆止め弁を付ける

ハ 多気筒圧縮機の大きな特徴は、容量制御機構を持っていることである。冷凍負荷が大きく減少した場合、一般的に圧縮機の複数の気筒の内のいくつかの気筒の吐出し弁を開放して、圧縮の作動をする気筒数を変えることにより圧縮機の容量を減らす

二 アンモニア冷媒の圧縮機では、冷媒が電動機の銅巻線を侵すので開放形が主流だが、アンモンニア環境下で使用できる材質を用いて、圧縮機と電動機を直結した半密閉圧縮機が使用されるようになってきている

1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 ロ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二









解説

イ ✕ 二段圧縮一段膨張冷凍装置では、低段側圧縮機の吸込み蒸気の比体積が高段側圧縮機の吸込み蒸気の比体積よりもはるかに大きいので、低段側ピストン押しのけ量は、高段側ピストン押しのけ量の2~3倍になる

ピストン押しのけ量×体積効率=冷媒循環量×比体積より、低段側圧縮機の冷媒循環量は高段側より少ないが、比体積がはるかに大きいのでピストン押しのけ量も2~3倍になる

ロ 〇 スクリュー圧縮機とスクロール圧縮機は、吸込み弁と吐出し弁を必要としないが、吐出し側に逆止め弁が必要

ロータリー圧縮機は吸込み蒸気管が直接シリンダに接続されているので、吸込み弁はないが、吐出し弁は必要(液圧縮を起こしやすいのでアキュームレータ(液分離器)をつける)

ハ ✕ 多気筒圧縮機の大きな特徴は、容量制御機構を持っていることである。冷凍負荷が大きく減少した場合、一般的に圧縮機の複数の気筒の内のいくつかの気筒の吸込み弁を開放して、圧縮の作動をする気筒数を変えることにより圧縮機の容量を減らす

気筒数が1~2の小型のもの(はねかけ式)は容量制御機構を持たない

気筒数が4、6、8の多気筒圧縮機(強制給油式)は容量制御機構を持っている

二 〇 アンモニア圧縮機では、冷媒が電動機の銅巻線を侵すので開放形が主流だが、近年は電動機の巻線にアンモンニア環境下で使用できる材質を用いて、圧縮機と電動機を直結した半密閉圧縮機が使用されるようになってきている

SI初級の28ページに書いてあります

正解 4

イ、ハが✕で簡単なので消去法で4



問4 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、伝熱について正しいものはどれか

イ 流体と固体壁面との間の熱移動現象が対流伝熱であるが、その流体の種類により熱の伝わりやすさを示す熱伝達率の大きさが異なる。一般的な流動状態では、自然対流より強制対流のほうが、また液体よりも気体のほうが熱伝達率は大きい

ロ 相変化をともなう熱移動現象は、気相から液相に相変化する場合の凝縮伝熱や、液相から気相に相変化する場合の沸騰熱伝達などがある

ハ 実際の熱交換器では、伝熱面に水あかなどの汚れが付着し、熱伝導抵抗が増加する。この汚れの層の熱伝導率を、その汚れの厚さで除したものを汚れ係数という

二 熱交換器の伝熱量の計算では、対数平均温度差または算術平均温度差を用いる。正確な伝熱量の計算は、一般に対数平均温度差を用いるが、冷凍装置の熱交換器における伝熱量の計算では、実用的に算術平均温度差を用いることがある


1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 ロ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二









解説 

イ ✕ 流体と固体壁面との間の熱移動現象が対流伝熱であるが、その流体の種類により熱の伝わりやすさを示す熱伝達率の大きさが異なる。一般的な流動状態では、自然対流より強制対流のほうが、また気体よりも液体のほうが熱伝達率は大きい

強制対流、液体のほうが熱伝達率は大きいと覚えましょう

ロ 〇 気体から液体は凝縮、液体から気体は沸騰と同じ事と覚えましょう

ハ ✕ 実際の熱交換器では、伝熱面に水あかなどの汚れが付着し、熱伝導抵抗が増加する。この汚れの層の厚さを、熱伝導率で除したものを汚れ係数という

汚れ係数f(m²k/kw)=汚れの層の厚さ(m)÷熱伝導率(kw/mk)

ローフィンチューブ場合は0、17f(m²k/kw)ぐらいまで使用してそれ以上は水あかを取り除く

二 〇 熱交換器の伝熱量の計算では、対数平均温度差または算術平均温度差を用いる。正確な伝熱量の計算は、一般に対数平均温度差を用いるが、冷凍装置の熱交換器における伝熱量の計算では、実用的に算術平均温度差を用いることがある

対数平均温度差は流体の温度分布が曲線

算術平均温度差は流体の温度分布を直線と仮定して求める

△t1÷△t2<2の場合には算術平均温度差を用いても差異は4%以内

正解 4

イ、ハが✕で簡単なので消去法で4



問5 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、凝縮器について正しいものはどれか

イ 空冷凝縮器は大気の顕熱を利用して冷媒蒸気を冷却、液化しているため、夏は大気の影響を受けて凝縮温度が高くなり、圧縮機の軸動力が大きくなりやすい

ロ 水冷凝縮器として使用されている二重管凝縮器は、同心の二重管よりなり、一般的に冷媒蒸気は二つの管の隙間を上から下へ向かって流れ、冷却水は内側の冷却管を下から上へ向かって流れる

ハ 冷却塔において流下する水の表面からの蒸発量は、ファンによって吸い込まれる空気の湿球温度が高いほど多くなり、冷却塔の性能が向上する

二 ブレージングプレート凝縮器は、一般的に小形高性能であり、冷媒充てん量が少なくてすみ、冷却水側のスケール付着や詰まりに強いという利点がある

1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 ロ、二 4 ハ、二 5 イ、ロ、二









解説

イ 〇 空冷凝縮器は大気の顕熱を利用して冷媒蒸気を冷却、液化しているため、夏は大気の影響を受けて凝縮温度が高くなり、圧縮機の軸動力が大きくなりやすい

夏のプールと一緒で大気温度が上がればプールの水温も上がる、水温を冷やすためにはプールに水を入れる、するとポンプを動かさないといけないので軸動力も大きくなる

ロ 〇 水冷凝縮器として使用されている二重管凝縮器は、同心の二重管よりなり、一般的に冷媒蒸気は二つの管の隙間を上から下へ向かって流れ、冷却水は内側の冷却管を下から上へ向かって流れる

水冷凝縮器は冷却塔と一緒に使用される事が多い。冷却塔は上から水を外気に放出しているので、水は下から上に行かないといけないですよね

ハ ✕ 冷却塔において流下する水の表面からの蒸発量は、ファンによって吸い込まれる空気の湿球温度が低いほど多くなり、冷却塔の性能が向上する

湿球温度は湿度と一緒と考えれば、湿度が低いほどカラットしているので、蒸発量も多くなり冷却塔の性能が向上する

二 ✕ ブレージングプレート凝縮器は、一般的に小形高性能であり、冷媒充てん量が少なくてすむが、冷却水側のスケール付着や詰まり、応力集中による疲労割れに注意する

正解 1

まずハが✕で簡単なので消去法で1、3、5の3択に絞れます
その後はイが〇で簡単なので1、5の2択に絞れます



問6 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、蒸発器について正しいものはどれか


イ フィンコイル乾式蒸発器において各管路への冷媒量供給に差が出る場合では、冷媒過多の管路内の冷媒が蒸発しきれなくても、膨張弁は閉じるほうに動いて液戻りを防ぎ、冷媒が適正に分配されている場合と比較しても、冷却能力の減少はない

ロ 乾式シェルアンドチューブ蒸発器には裸管のほかに各種の伝熱促進管が使用され、管内の伝熱性能向上のため、一般的にインナーフィンチューブ、らせん形の溝を付けたコルゲートチューブ、ローフィンチューブなどが使用される

ハ フィンコイル蒸発器の主な除霜方法には、ホットガスデフロスト方式のほか、電気ヒーター方式、散水方式、ブライン散布方式、オフサイクル方式がある

二 低圧受液器、冷媒液ポンプ、蒸発器などの構成で冷媒液を強制循環させる方式を冷媒液強制循環方式という。また、空気を冷やす方式として、空気をファンで強制的に送る強制対流方式と、空気の温度で変わる密度差を利用する自然対流方式がある。自然対流方式には、裸管コイル冷却器や天井吊りフィンコイル冷却器などを用いる

1 イ 2 二 3 イ、ロ 4 ロ、ハ 5 ハ、二









解説

イ ✕ フィンコイル乾式蒸発器において各管路への冷媒量供給に差が出る場合では、冷媒過多の管路内の冷媒が蒸発しきれなくなると過熱度を適正にするために、膨張弁は閉じるほうに動くので、弁を通過する冷媒流量が減少して冷却器全体への冷媒流量が少なくなって冷却能力が減少する

上級冷凍受験テキスト99ページを見るとイメージがわきます

ロ ✕ 乾式シェルアンドチューブ蒸発器は管内を冷媒が流れて、管外を水やブラインが流れます。

熱伝達率が悪い管内にインナーフィンチューブ、らせん形の溝を付けたコルゲートチューブを使うことによって、熱伝達率の向上をしているが、ローフィンチューブは管外にフィンを付けて熱伝達率の向上をします

ハ 〇 オフサイクル方式は庫内の空気を使って霜を融かす。送風機を運転しながら大量の空気を送る。庫内温度5℃程度の冷蔵庫。

電気ヒーター方式はオフサイクル方式のように庫内の空気から熱源が取れない低温の場合にヒーターを使って霜を融かす。低温と高温を繰り返すので絶縁に注意する。送風機は止める。

ホットガスデフロスト方式は冷却器が2台以上ある場合に除霜しようとする冷却器を凝縮器の一部として使用し、圧縮機の吐出しガスを蒸発器に送り、その顕熱と凝縮潜熱で霜を融かす。

冷媒回路を切り替えるので操作が複雑になるが、タイマ設定による自動除霜が可能。送風機は止める。

散水方式は冷却器への冷媒の供給を止めて、器内の冷媒液を蒸発させてから、送風機を止めて、冷却器上部から10~25℃の温水を散布する。

ブライン散布方式は冷却器表面に運転中常にエチレングリコールやプロピレングリコールなどの不凍液を散布して、着霜そのものを防止する。

水分が不凍液に吸収されるが、氷結点が低いので氷結せずに、一緒に回収される。回収されたものは加熱して水分を蒸発させて利用する。

二 〇 強制対流方式は、管棚コイル冷却器、ユニットクーラ冷凍冷蔵ユニット、空調用空気冷却器など

自然対流方式は、裸管コイル冷却器や天井吊りフィンコイル冷却器など

正解 5

まずロが✕で簡単なので消去法で1、2、5の3択に絞れます
その後はハが〇で簡単なので5



問7 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、熱交換器について正しいものはどれか

イ 空気冷却器のフィンコイル乾式蒸発器において、冷却能力が増して熱流束が大きくなると冷媒側の熱伝達率は大きくなるが、熱通過率はあまり大きくならず、ほぼ一定である。これは空気側の熱伝達抵抗が大きいためである

ロ 水冷凝縮器において、冷媒と冷却水との算術平均温度差が大きいほど熱流束が大きくなって、冷媒側熱伝達率が大きくなる。これは凝縮液膜の熱伝導抵抗が小さくなるためである

ハ 不凝縮ガスが凝縮器内に混入すると、冷凍装置の運転中には混入した不凝縮ガスの分圧相当分だけ凝縮圧力が高くなるが、運転停止中には凝縮の伝熱作用がなく、不凝縮ガスの分圧相当分だけ凝縮圧力は低下する

二 アンモニアと鉱油はあまり溶け合わず、アンモニア液に比べると油の粘土は大きく、油の熱伝導率は小さく、伝熱面に付着滞留する油膜は伝熱の大きな障害となる

1 イ、ロ 2 イ、二 3 ロ、ハ 4 ハ、二 5 ロ、ハ、二









解説

イ 〇 空気冷却器のフィンコイル乾式蒸発器において、冷却能力が増して熱流束が大きくなると冷媒側の熱伝達率は大きくなるが、熱通過率はあまり大きくならず、ほぼ一定である。これは空気側の熱伝達抵抗が大きいためである

熱通過率はあまり大きくならず、ほぼ一定と覚えましょう

ロ ✕ 水冷凝縮器において、冷媒と冷却水との算術平均温度差が大きいほど熱流束が小さくなって、冷媒側熱伝達率が小さくなる。これは凝縮液膜の熱伝導抵抗が大きくなるためである

熱流束が小さくなる→冷媒側熱伝達率が小さくなる→熱伝導抵抗が大きくなると覚えましょう

ハ ✕ 冷凍装置の運転中は不凝縮ガスの分圧相当分以上凝縮圧力が高くなる

冷凍装置の停止中は不凝縮ガスの分圧相当分だけ凝縮圧力が高くなる

二 〇 アンモニアと鉱油はあまり溶け合わず、アンモニア液に比べると油の粘土は大きく、油の熱伝導率は小さく、伝熱面に付着滞留する油膜は伝熱の大きな障害となる

暗記しましょう

解答 2

まずハが✕で簡単なので消去法で1、2の2択に絞れます
その後は二が〇で簡単なので2



問8 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、自動制御機器について正しいものはどれか

イ 直動式の電磁弁は、電磁力で弁が直接駆動され、一般的に口径の大きな電磁弁に用いられる。口径の小さなものはパイロット式となっており、弁前後の圧力差がゼロでは動作しない

ロ 電子膨張弁は、サーミスタなどの温度センサからの過熱度の電気信号を調節器で演算処理し、電気的に駆動して弁の開閉操作を行う。一般的に電子膨張弁は、温度自動膨張弁と比較して制御範囲は狭いが安定した過熱度制御ができる

ハ 蒸発圧力調整弁を用いると、蒸発圧力が一定値以下にならないように冷凍装置を制御することができ、1台の圧縮機で蒸発温度の異なる複数の蒸発器を運転することができる

二 蒸発器の熱負荷変化に応じて冷媒量を調節するため、乾式蒸発器では、一般に温度自動膨張弁や電子膨張弁が使用される。小容量の冷凍装置には、キャピラリーチューブが膨張弁の代わりに使用されることも多い

1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 ロ、ハ 4 ロ、二 5 ハ、二









解説

イ ✕ 直動式の電磁弁は、電磁力で弁が直接駆動され、一般的に口径の小さな電磁弁に用いられる。口径の大きなものはパイロット式となっており、弁前後の圧力差がゼロでは動作しない

直動式の電磁弁は単動形と複動形=弁前後の圧力差がゼロでも開閉する

パイロット式の電磁弁はピストン形とダイアフラム形=弁前後の圧力差が7~30kp必要

ロ ✕ 電子膨張弁は、サーミスタなどの温度センサからの過熱度の電気信号を調節器で演算処理し、電気的に駆動して弁の開閉操作を行う。一般的に電子膨張弁は、温度自動膨張弁と比較して制御範囲も広く安定した過熱度制御ができる

電子膨張弁は金属線または半導体の温度が変化すると、その電気抵抗が変わる抵抗変化を利用している。

応答が早く、感度、精度が高く、制御範囲も広い優れた膨張弁です。

ハ 〇 蒸発圧力調整弁を用いると、蒸発圧力が一定値以下にならないように冷凍装置を制御することができ、1台の圧縮機で蒸発温度の異なる複数の蒸発器を運転することができる

他には水やブライン冷却器の凍結防止、被冷却物の温度を一定に保持したりもする

直動形(ベローズ小形向き)とパイロット形(ダイアフラム大形向き)がある

二 〇 蒸発器の熱負荷変化に応じて冷媒量を調節するため、乾式蒸発器では、一般に温度自動膨張弁や電子膨張弁が使用される。小容量の冷凍装置には、キャピラリーチューブが膨張弁の代わりに使用されることも多い

キャピラリーチューブは0、6~2mmの銅の細管

家庭用冷蔵庫やルームエアコンなどの熱負荷変動の小さいものに使用する

正解 5

イ、ロが✕で簡単なので消去法で5



問9 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、冷媒とブラインおよび冷凍機油について正しいものはどれか

イ HFC系冷媒はHCFC系冷媒よりも一般的に冷媒自体の熱安定性が低く、火炎や高温にさらされると熱分解や化学変化を起こして有毒ガスを発生する

ロ 比熱比の値が大きい冷媒蒸気を断熱圧縮する場合、断熱過程で比熱比の値が小さい冷媒蒸気より温度が上昇するため、圧縮機の吐出しガス温度が高くなる

ハ 塩化カルシュム水溶液は、金属材料に対して腐食性が強い。このため、無機ブラインとして使用する場合には、腐食防止剤を加える必要がある。一方、エチレングリコール水溶液は、金属材料に対する腐食性がなく、有機ブラインとして使用する場合は、腐食抑制剤を加える必要はない

二 冷凍・空調用の圧縮機に使用されている潤滑油を冷凍機油と呼ぶ。HFC系冷媒用冷凍機油の合成油は水分を吸収しやすいものが多いので保守管理には注意を要する

1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 ロ、二 4 ハ、二 5 イ、ロ、二









解説

イ ✕ HFC系冷媒はHCFC系冷媒よりも一般的に冷媒自体の熱安定性が高いが、火炎や高温にさらされると熱分解や化学変化を起こして有毒ガスを発生する

① CFC冷媒 塩素あり 水素なし R11,R12など(オゾン層破壊、地球温暖化あり)

② HCFC冷媒 塩素少ない 水素あり R22など(オゾン層破壊少ない、地球温暖化あり)

③ HFC冷媒 塩素なし 水素あり R134,R404,R407,R410など(オゾン層破壊なし、地球温暖化あり)

フルオロカーボン冷媒は地球温暖化ありと覚えましょう

オゾン層破壊は上から、あり、少ない、なしと覚えましょう

ロ 〇 比熱比の値が大きい冷媒蒸気を断熱圧縮する場合、断熱過程で比熱比の値が小さい冷媒蒸気より温度が上昇するため、圧縮機の吐出しガス温度が高くなる

比熱比の値が大きい冷媒は圧縮機の吐出しガス温度が高くなると覚えましょう

ハ ✕ 塩化カルシュム水溶液は、金属材料に対して腐食性が強い。このため、無機ブラインとして使用する場合には、腐食防止剤を加える必要がある。一方、エチレングリコール水溶液は、金属材料に対する腐食性が少なく、有機ブラインとして使用する場合は、腐食抑制剤を加えるとほとんど腐食性がなくなる

無機ブラインは金属材料に対して腐食性が強いが、有機ブラインは腐食性が弱いと覚えましょう

二 〇 冷凍・空調用の圧縮機に使用されている潤滑油を冷凍機油と呼ぶ。HFC系冷媒用冷凍機油の合成油は水分を吸収しやすいものが多いので保守管理には注意を要する

鉱油は水分吸収が少ない、合成油は水分を吸収しやすいと覚えましょう

正解 3

イ、ハが✕で簡単なので消去法で3



問10 次のイ、ロ、ハ、二の記述のうち、圧力容器の強度について正しいものはどれか

イ 円筒銅圧力容器の鏡板に必要な板厚は、円筒銅と鏡板の直径が同じであっても、鏡板の形状によって大きく異なる。同じ設計圧力、同じ円筒銅の内径、同じ材料の場合において、平形を最大として、平形>深さら形>さら形>浅さら形>半球形の鏡板の順に必要な最小厚さが薄くなる

ロ 一般に鋼材における引張応力とひずみの関係の図が鋼材の応力ーひずみ線図で、この線図では、応力の小さいほうから順に、比例限度、弾性限度、下降伏点、上降伏点となっている。また、引張の荷重を作用させた後、荷重を静かに除去したときに、元の寸法に戻ることができ、応力とひずみの関係が直線的で正比例する限度を比例限度という

ハ 設計圧力は、圧力容器などの設計において、その各部について必要厚さの計算または耐圧強度を決定するときに用いる圧力で、設計圧力と許容圧力が異なる場合、設計圧力は、その圧力容器に取り付ける安全装置の作動圧力の基準である

二 鋼材は一般に温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、硬さなどが増大するが、伸び、絞り率、衝撃値などは低下する。ある温度以下の低温で伸びが小さくなって塑性変形を失い、低温脆性により破壊することがある

1 イ、ロ 2 イ、ハ 3 ロ、二 4 イ、ハ、二 5 ロ、ハ、二









解説

イ ✕ 同じ設計圧力、同じ円筒銅の内径、同じ材料の場合において、平形を最大として、平形>浅さら形>さら形>深さら形>半球形の鏡板の順に必要な最小厚さが薄くなる

ロ 〇 応力ーひずみ線図では、応力の小さいほうから順に、比例限度、弾性限度、下降伏点、上降伏点となっている。引張の荷重を作用させた後、荷重を静かに除去したときに、元の寸法に戻ることができ、応力とひずみの関係が直線的で正比例する限度を比例限度という

応力の小さいほうから順に比例限度、弾性限度、下降伏点、上降伏点、破断強さ、引張強さ

ひずみの小さいほうから順に比例限度、弾性限度、上降伏点、下降伏点、引張強さ、破断強さ

ハ ✕ 設計圧力は、圧力容器などの設計において、その各部について必要厚さの計算または耐圧強度を決定するときに用いる圧力で、設計圧力と許容圧力が異なる場合、許容圧力は、その圧力容器に取り付ける安全装置の作動圧力の基準である

二 〇 鋼材は一般に温度が下がるにつれて引張強さ、降伏点、硬さなどが増大するが、伸び、絞り率、衝撃値などは低下する。ある温度以下の低温で伸びが小さくなって塑性変形を失い、低温脆性により破壊することがある

一般の鋼材は低温で脆くなり、これを低温脆性という。暗記しましょう

低温脆性は低温、切欠きなどの欠陥、引張またはこれに似た応力がかかっている場合に起こりやすい

正解 3


イが✕で簡単なので消去法で3、5の2択に絞れます

続きはこちらです
29年度学識試験問題3~10問

まとめ

学識も28年度の問題は上級冷凍受験テキストを見なくても解ける問題が多いです。

3種を理解されている方なら問題なく受かる年だったと思います。

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